1.基 本 方 針
今年は辰年であり、活力旺盛で大きく成長し、形の整う年という事で、縁起の良い
年のようです。しかし、元旦午後4時頃、石川県の能登半島が地震に襲われ、壊滅的
な打撃を受けました。報道を見る限り、2カ月経過した今でも、復興は遅々として進
んではおらず、相変わらずボランティア頼りのように見えます。
そんな中、東京株式市場では日経平均株価が市場開設後初めて4万円を超したと
報道されておりますが、日本の2月発表の景気動向は、生活必需品の価格上昇による
節約志向、自動車の生産出荷停止、能登半島地震の影響等マイナス材料が多々あり、
2か月連続で落ち込んでいると発表されております。また、賃金アップを遥に上回る
物価高騰と政治家の裏金騒動は国民の気持ちに決して良い影響を与えておりません。
それに加え、3年目に入ったロシアとウクライナの戦争、イスラエルとパレスチナの
紛争、その他きな臭い国際問題が依然として横たわっており、先行き不安定な要素が
山積しております。
当シルバー人材センターの最優先、且つ最大の課題は会員拡大であります。近年の
情勢は、定年制の延長や廃止、再雇用制度により、70歳過ぎなければ仕事から解放
されない様な状態となっております。それが、シルバー人材センター会員加入拡大の
阻害となっております。平成30年より「第二次全国シルバー会員、百万人達成運動
五年計画」を展開して参りましたが、5年が経過したところで計画通りに進んではお
りません。現在は67万人まで減少し、コロナ前の会員72万人に戻そうと計画の見
直しを図っております。
そのような中で、シルバー人材センターの社会に対する役割は、高齢者の労働力の
受け皿として、加えて、丁寧、親身な仕事ぶりで町民が安心して利用している状況に
於いても、益々重要さを増してきております。
また、安全就業も大きな課題であります。会員の安全・適正就業を推進し、会員も
森町実施の健康診断を進んで受け、自らの健康状態を把握・維持して、経験、技術に
応じた仕事を選択し、安全の確保を図ることが重要であります。幸い当センターに於
いては大きな事故は発生しておりませんが、引き続き「重篤事故ゼロ」を目指して努
力いたします。しかし、ここ2~3年は機械による刈払いの飛び石事故、灯油タンク
のパイプ切断、下水道の空気抜きパイプの破損事故等があり、保険による賠償はした
ものの、保険掛け金のアップが要求されております。道内でもシルバーの賠償保険の
引き受けを渋る所がでて来ているようです。刈払い機の事故には十二分に注意した
いと思っております。
センターの事業運営は民間企業の経営状況、公共機関に於ける管理費の削減、また、
会員の高齢化や会員数の不足、危険な仕事の回避等、安全・適正就業の対応により、
事業収入の増加は期待できません。最低賃金アップによる単価増はあるものの、イン
ボイスの問題等厳しい状況が予想されております。このような状況下に於いて、可能
な限り経費の圧縮に努めるとともに、財源の確保と効率的な事業運営に努めて参り
ます。
2.事業実施計画 ① 当センターの機関紙『会報もり』に事業実績や安全就業情報などを掲載し、 会員への情報提供に努めます。 ② 10月に実施する『普及啓発促進月間』には街頭啓発運動を展開するとと もに、会員の協力を得て、社会貢献事業として「一日奉仕デー」を実施いた します。 ③ ホームページの掲載内容の充実を図り、インターネットを通じて広く情 報を発信いたします。 ④ シルバー人材センターの理念『自主・自立、共働・共助』のもと、公正な 就業を図るとともに、会員の希望や技能等の把握に努め、適正な就業機会の 拡大に努めます。 (2)会員の安全就業対策と健康管理 ① 安全就業対策はシルバー人材センター事業の根幹をなすものであり、継 続的に推進をしなければならない重要な課題であります。このため、安全就 業のルールの徹底を図り、安全推進委員による安全パトロールを計画し、安 全就業意識の高揚を図ります。 ② 平成27年度より熱中症見舞保険に加入し、熱中症対策を行っておりま すが、その他、日常的な健康管理の啓発を行い、定期的な健康診断受診の奨 励に努めます。 (3)会員加入の促進 「定年後の再雇用制度」、「定年廃止」、「70歳定年」、「一億総活躍社会の ための働き方改革」等の時代を迎え、会員の増強は厳しい環境にありますが、 「会員ひとり一名の加入者紹介運動」を展開し、会員拡大に努めます。 (4)組織強化と会員の福利厚生の取組み 会員相互の交流と親睦を深め、組織の強化を図るため、次の事業を実施い たします。 1)パークゴルフ大会 2)『シルバーの日』の奉仕活動による公園清掃 3)新年会 (5)各種講習等の実施 会員、一般町民を含め、さまざまな講習会を企画し、日頃より当センター の事業運営に理解と協力をいただいていることに感謝の意を込め実施いた します。 (6)関係機関・団体等との連携 当センターの事業目的達成のため、全国シルバー人材センター事業協会 及び北海道シルバー人材センター連合会など上部関係団体や北海道労働局、
北海道庁、森町役場など関係機関との連携を密にし、事業の円滑な運営に努
めます。また、連合会組織を通じて道内各センターの情報を得、連携強化を
図ってまいります。
(7)事務局体制の充実
引き続き理事会を中心とした組織運営や事業に関わる事務処理を適正に
行うため、事務局職員の能力及び資質向上を目指し、関係団体で行う各種研
修会・講習会に積極的に参加いたします。